そもそもなぜ詰まるの? (キッチン排水詰まり防止のコツも)
- ASAHI DRAIN
- 2024年9月16日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年11月3日

こんにちは、アサヒ排水サービスの清水です。
「ゴミは目の細かいネットで流さないようにしているし、油も紙で拭き取って流さないように気を付けているのになんで詰まるのかな」
キッチンシンクの排水詰まりで呼ばれるおうちでよく聞くフレーズです。
みなさんはなぜだと思いますか?
たぶんいろんな論理や説があるんだと思います。
そこで今日は仕事を通じて私なりに導き出したキッチンシンク排水詰まりの原因や対策法を紹介します。
あくまでも私個人の考えで導き出した1つの意見だと思ってください。
共感できるものであれば実践してみていただくのもいいかと思います。
ホームセンターや100均に行くと排水口の詰まり防止用グッズが数多く売られています。
目の細かいパンストタイプのネット、三角コーナーやそれに類するゴミ受け、ぬめり防止の錠剤やクエン酸、パイプユニッシュやパイプマン、ピーピースルーを始めとする排水管洗浄剤など排水詰まり防止商品の売り場は品数も豊富です。
呼ばれる家のほとんどはこういったもので詰まり防止や改善を実践しています。
あと、多くの業者のみなさんも詰まり防止のアドバイスとしては油やごみを極力流さないようにしてくださいという方が多いようです。
にもかかわらず詰まるのはなぜか…

詰まり除去作業で詰まった排水管から出てくる原因物質、なんだと思いますか?
想像つく方も多いと思いますが、ほぼほぼ油脂の固形物です。
年数によってジェルやペースト状の柔らかなものからカチコチに固まったものまであります。
高圧洗浄で大量の脂が出てくるのを見て
「普段からあれだけ流さないようにしていたのに」
と、ショックを受ける方もいらっしゃいます。
つまりは
なにやっても流れちゃってるんですね。
ちなみに、高圧洗浄などの作業では食品カスはほとんど出てきません。
排水が流れている限りは下水まで押し流されちゃうみたいですし、引っかかったとしても時間とともに腐って分解されちゃうのか、輪切りの人参が排水口を塞いだとかの特殊な場合をのぞいてゴミ受けの穴をすり抜けるサイズのカスでは詰まりは起きないです。
『長年の汚れの蓄積』
という言葉を使う人もいますが、それは油脂汚れに限られるようです。
さあここまでで原因が絞られました。
詰まりの原因物質は油脂です。

油物は気を付けていると思うんです。
でも家族みんなで使うキッチン、たとえば休みの日に小腹が空いたお父さんがカップ麺を食べて残った汁を流しちゃったりしてませんか。
残り汁だけを流してカップはそのまま捨てちゃう人も多いはずです。
すると、3分フタの上で溶かしたラード入りの液体スープの飲み残しは排水口に消えるものの、シンク下のトラップや排水管の中にとどまり冷えると固まってしまいます。
お母さんが脂を拭き取った後の洗い物とて、やはり油は流れてしまいます。
どうしたらいいのか
究極は油を流さないことですが、それは排水を流さないに等しいことですし、そもそも無意識にけっこう流しちゃっているものをこれ以上流すなという方が無理です。
『流しちゃっている』
私の意見ですが、この気持ちがポイントです。
油は流した時点では液体です。
流した目の前でいきなり固まることはないし、固まればゴミかごにたまりますよね。
というわけで、液体のうちに家の排水管から追い出しちゃってください。
やることはいたってシンプルです。
水を流す
これに尽きます。

勢いがある蛇口ならしばらく水を流すとか、お鍋に水をためて一気に流すとか。
ただ流すだけではもったいないので洗い物の最後にシンクを洗うのもアリです。
流す量はご自身が感覚的に十分と感じる程度でいいと思います。
シンク下のトラップやその先の排水管に残った汚れが、枝管から太い主管に出てしまうくらいを目安に流してあげればいいかと思います。
水でも油が固まる前なら押し流せますし、お湯ならなおけっこう。
排水設備の耐熱温度は60℃ですから、給湯器の最高温度とぴったり。
そこまで熱くしなくても、油が固まりにくくなるのでお湯のため流しで排水管の水位をあげることは有効です。
いかがでしたでしょうか。
原因がわかるとついそれをなくす方向に行動したくなるものですが、逆にそれが油断につながっているのかなと私は考えます。
節水は大切ですが、地元横浜市なんかはさんざん節水を呼びかけておきながら、近年その節水のおかげで水道事業の収支が悪化して値上げになったりしてますし、長期にわたる涙ぐましい節水で浮いたはずのお金はたった一度の詰まり除去費用で赤字に転落など割に合わないこともしばしばです。
地域にもよりますが、一般に水道の水はそんなに高いものではないので必要な分はしっかり使うという意識はあっていいのかなと思う次第です。
排水の流れでお悩みの方や、排水管の掃除について聞いてみたいという方はアサヒ排水サービスまでお気軽にお問い合わせください。






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