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道具の話

  • 執筆者の写真: ASAHI DRAIN
    ASAHI DRAIN
  • 10月5日
  • 読了時間: 2分
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水道屋の道具ってけっこう高いんです。

特に詰まりを抜くための道具はどれも高額なものが多いです。

会社員で水道屋をやってたころは、人数が多いってのもあってみんな次から次へと道具を壊します。

そのたびに頭を抱える会社の上司から

「おまえらもっと道具を大事に扱ってくれよ。もしそれが会社のじゃなくて自分の金で買ったものならそんなあつかいかたしないだろう」

そんなことをよく言われたものです。


そのときはそんなもんかなと思ってましたが、独立して全部自分の道具になって感じることはちょっと違いました。

たしかに値段は知っているし、とんでもなく高額なものもいっぱいあります。

ただそこで気づいたのは『自分の金で買ったから』じゃないんですね。

その道具の先に、困っているお客さんの姿がいまは見えるんです。

だから壊れたらすぐ修理や更新をするし、それに備えて予備や代替機材も用意してあります。

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会社員時代は道具の整備もろくにしないで、汚れや泥だらけの工具やホース、機材なんかをなんとなくそのまま使ってました。

でも、お客さんや元請けの営業さんなど、みんな見てるんですよね。

車が汚いと何も言われないのは知っていましたが、道具も同じです。

今は作業が終わって帰ってくると、使った道具は必ずきれいに手入れするし、養生も一現場ごとに洗濯して、前の家で使ったものは使いまわしません。

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大手のように次々依頼が入るわけでもなく、でもお客さんはいろんなつてやネットで探して、自分を信頼して依頼してくれるわけで、そちらの重みのほうがはるかに大きいのです。

だから、隣の人に見られたら呼んだ人が恥ずかしいような職人なんて私は論外だと思っています。

「いい業者さん見つけたね」

そんなふうに言ってもらえる、思ってもらえるように、道具はちゃんと整備して、身なりを整えて、あざやかに詰まりを抜く職人を目指しています。

 
 
 

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